ベイズの定理とは事後確率と事前確率の変換を表したものである. ここでは最も簡単なモデルを取り扱ってみよう.
ここでは以下の仮定をする.
- 日本人全体のうち, あるものMをもっているという比率を π とする.
- あるものをもっている日本人に対し質問Qを行ったときに期待した回答(
私は確かにMをもっている
)が得られる確率をπAとする. - あるものをもっていない日本人に対し質問Qを行ったときに期待した回答(
私は確かにMをもっていない
)が得られる確率をπSとする.
これらの仮定のもとである日本人に対し質問Qを行ったところ,
私は確かにMをもっている
という回答を得た.
その人が本当に M をもっている確率を求めてみよう.
結論から言うと, これはベイズの定理によって計算できる.
実際に M をもっているという事象を H, 質問Qにより私は確かにMをもっている
という回答を得るという事象をAとする.
求める確率は Pr(H|A) であり, これはベイズの定理により Pr(A|H)Pr(H)/(Pr(A|H)Pr(H)+Pr(A|¬H)Pr(¬H)) に等しい.
これに仮定で設定した値を代入すると (πAπ)/(πAπ+(1-πS)(1-π)) を得る.
最近話題になっている例の奴について当てはめると...